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KAZECRAFTの風間さんは、 『徹底的に追求するタイプ』であります。 だから、セッティングに関しても、 ギリギリまで追い詰めていく。
先日、BMWのエンジンの パワーチェックをしていて、 4気筒で300馬力を超えたとか……。 それは、オーナーも超こだわりのタイプ だったということですが、 国内だけでなく、ドイツ本国から それこそいろんなパーツや情報を仕入れながら 独自のBMWチューンを進化させてきました。
一度、取材のときにドイツのカムの話に 振ったら……2時間は、話が止まりませんでした(笑)
これまでにない思考回路のBMWチューンですが、 ROMチューンからスタートして、フルコン制御や 独自のボルトオン感覚など、 国産チューニングエンジンで培った ノウハウが注入されるのは、 非常に珍しい……です。
国産感覚でやるBMW TUNE
風評倒れのBMW318i こいつを徹底的に活用する最新TUNE術
■BMW318i改TURBOバージョン
BMW318iというクルマは、発売当時、自動車評論家のあいだで 絶賛されたクルマでありました。 「コンパクトな4気筒エンジンを搭載して、回頭性がよく、 小気味良いレスポンスで……云々」 で、その言葉を信じてBMW318iを購入したユーザーの何割かは、 「うん、うん、そのとおり。キビキビしていいクルマを買ったもんだ」と 満足したと聞きますが、その他大勢は ……「なんじゃこりゃ、まったく走らんじゃないの! どうしたらこんなクルマが『キビキビ』なんだ~。箱根のスカイラインを 流してる分にゃいいかもしれないけど、こちとら渋滞もあるし、 市街地で発進&停止の繰り返しってのが現実なんだよ。 こんなどんくさいクルマ、乗ってられるか~」とプンプン。 そんなBMW318iをベースに、KAZEクラフト発の ターボチューンをご紹介いたしましょう。 いまさらなんで?とおっしゃる向きもあるでしょうが、 いまさらだから、であります。 BMWのなかでも、比較的安い価格帯とはいっても、 やっぱりそこは外車。けっこう売れたおかげと、経年劣化のたまもので、 ベース車両が安く購入できるんですよ。それがデカイ要因。 程度にもよりますが、流通している価格は、20万円から80万円程度 ということですんで、十分射程距離であります。 こちらで紹介しているBMW318i改は、ま、いってみりゃCA18DEのノンターボに、 ターボをボルトオンしたようなもの。ブースト設定は0.5kg/cm2と低めですし、 使用するタービンは518Z。これにEXマニホールドやフロントパイプ、 マフラーを追加してやるわけです。 エンジンには手を入れずに、ノーマル設定の圧縮比10.5のままに、 ターボを乗っけてやるわけです。 そういえば、CARBOYでも、その昔取材しましたね。 ザウルスさんや銭谷さんで、 「NAエンジンに、そのままボルトオンターボ!」という趣旨で。 そのときのブースト設定も、同様なものだったと記憶しています。 ターボをドッカーンッ!と効かせるわけではなく、 基本となるエンジンの回転上昇に 合わせて、ブースト圧を追加していく。 そんな感じでしょうか。 BMW318iの場合、もともとが非力なせいもあって、 ターボパワーをチョチョイのチョイと ふりかけてやることで、本来のキビキビさを確保することが可能となります。 そして、もひとつ美味しいところは、なんたってBMWですから、 ボディ剛性やサスペンション、ブレーキ等の基本性能が しっかりしているということ。 ま、最近の国産車やBMWも、非常によくなってますけど、 古いクルマでそういうのを探そうと思うと……やっぱりBMWですかね~。 おっと、こういう仕様でセットアップしていくわけですけど、 エンジンの燃料&点火コントロールは、eManegeで行います。 いわゆるサブコンですね。 それほどハードな仕様ではないので、これで充分対処できます。 このボルトオンターボの仕様は、エンジンノーマルですが、 費用的には120~130万円程度。 クルマ代と合わせて200万円いなにに収める事が可能です。 また、エンジンもしっかりやって、1kg/cm2くらい ブーストをかける『本格派ターボチューン』が お望みなら、SR20DET用のローコンプピストンや H断面コンロッド、戸田レーシングスプリング等を 組み合わせたエンジンステップアップも、 次の仕様として用意されとります。 カムはノーマルのままでOKですからご安心(笑) もちろん、こちらのほうはエンジンチューン費用と フルコン(リンク使用)等の費用がかかりますので……。
■独立スロットル仕様NA
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